深圳におけるハイキングコース
出典: EyeShenzhen
福田区、梅林山ハイキングコース
深圳で過ごす休暇の理想的な目的地の中で、梅林山ハイキングコースは福田のCBDエリアに隠された絶好の場所である。コースは交通が便利な福田区の梅林地区に位置し、二つの入り口があり、一つは梅林山の裏側に、もう一つは梅坳路8号にある。梅林から「大脳売」山の頂上まで全長2.2kmの遊歩道は約2時間、梅林山の緑豊かな森と緩やかな斜面を抜けると、山頂では羅湖区、福田区、南山区の素晴らしいパノラマビューが楽しめる。
梅林山ハイキングコースの風景
撮影:ヤン・メイ
登りやすさと山頂からの素晴らしい眺めの他、梅林山ハイキングコースは、流行りのLNT(痕跡を残さない)原則に基づいて作られた市内初の山道としても注目されている。1994年に設立されたLNT原則に則り、良き原生林を守るため足跡以外は残さないという理念を掲げている。この理念のもとで、環境への影響を最小限に抑えるため、コンクリートや花崗岩ではなく、その地域にある天然素材、土、石、倒木を主に使用して、環境にやさしい持続可能なハイキングコースが建設された。
コースと休憩エリアはしっかり整備され、一人でも家族連れでも楽しめる。6歳くらいのお子さんでも楽しめるような、やさしいコースもある。
羅湖区、淘金山緑道
淘金山緑道の眺め 資料写真
羅湖区の住民には、淘金山緑道を秘密ガーデンと呼んでいる人もいる。深圳貯水池の西側の谷間にある全長7.07kmのコースには、平坦で開けた道や適度な坂道がある。春になると、ジョギングや家族連れ、週末の散歩を楽しむ人たちのパラダイスとなる。
淘金山緑道は翠湖コミュニティ公園から始まり、布心山とかつて国境警備のパトロールルートだった場所を通り、沙湾路で終わる。この公園は、深圳における数少ない公共Wi-Fiネットワークが完備された公園の一つである。このほか、海浜公園には、ビューデッキに設置された望遠鏡、子供向けの遊び場、様々なパビリオンなどの見どころがある。
生い茂る森と豊かな花々の間を縫うように、よく整備された散歩道を歩くと、仙湖植物園、弘法寺、梧桐山、さらに遠くには龍岡区の素晴らしい景色も楽しめる。
宝安区、尖岡山
宝安区興東地区にある尖岡山は、この地域に長年住んでいる人でも聞き慣れない名前だろう。標高203メートルの尖岡山は、さほど目立つ存在ではないが、山頂まで続く約1000段の階段を上ると、その景色の広がりに思わず目を奪われてしまうかもしれない。
山頂には手入れの行き届いた広大な芝生がある。その真ん中にお寺のような建物が立っているが、この建物についての説明はなく、インターネットでもほとんど情報が得られないため、訪れる人にとっては「謎」のままである。頻繁に訪れる観光客でさえ、お寺の扉が開いているのを見たことがないという。のどかな山頂に立ち、近所の圧倒的な景色を楽しむことで心が落ち着く。
お寺の周りには長さ100メートルの木製の回廊があり、休息の場と展望台として、宝安区の街並みを一望することができる。山を降りる途中、ぜひその回廊に立ち寄ってみてください。きっと山麓に広がる住宅街の景色に驚くでしょう。
山頂までは30分ほどで、道も整備されているので、簡単でリラックスした散歩ができる。しかし、コースには日陰になる木が欠けているため、日焼け止めを塗り、水や虫よけ剤を持参したほうがよいでしょう。
恩上湿地公園
梧桐山の南斜面の中腹にある恩上湿地公園は、ほとんどの梧桐山登山者に見落とされ、あまり評価されていない公園である。この公園をよく訪れる人は概ね、静かな公園を裏庭として大切にしている近所の住民である。
恩上湿地公園の芝生風景
撮影:ヤン・メイ
梧桐山に沿って緩やかな風に吹かれながらハイキングすることができる。公園内の主な見どころは、古木が生い茂る広大な芝生、広々とした眺めの恩上湿地公園、海に面したS字路などがあり、インスタ映えする写真を撮るのに最適な環境である。また、公園には歩きやすい開けた道や緩やかな坂道がある。カロリーを消費したい方には、森の中へと続く梧桐山頂までの小道がおすすめである。
恩上湿地公園に向かう道から塩田港が一望できる
撮影:ヤン・メイ
旅好きなブロガーたちは、この公園を台湾の墾丁国家公園に例え、「小墾丁」と呼んでいる。公園では、隣接する賑やかな塩田港から広大な海に広がる雄大な景色を一望することができる。
恩上湿地公園の景色
撮影:ヤン・メイ
春の日差しが強い日でも、穏やかな海風が体を冷やしてくれるので、爽快な気分で旅をすることができる。もし時間があれば日没まで滞在し、灰色がかった青から黄色、オレンジ、赤に変化する自然の色に息を呑んでみるのもいい。
OCT湿地公園(華僑城湿地公園)
OCT湿地公園内にあるバードウォッチングハウスに続く道
撮影:ワン・ハオラン
南山区沙河地区に位置するOCT湿地公園は、深圳湾沿岸湿地生態系の不可欠な一部であり、深圳市初の国家レベルの湿地公園でもある。総面積は68万5千平方メートルで、そのうち約50万平方メートルは水域であり、約5万平方メートルはマングローブ湿地である。
OCT湿地公園の穏やかな風景
撮影:ワン・ハオラン
OCT湿地公園は、様々な鳥を観察したり鳴き声を聞いたりするのに最適な場所である。また、渡り鳥の越冬地としても重要な役割を果たしている。北からの渡り鳥の群れが湿地に生息する10月~4月はバードウォッチングのベストシーズンである。公園には絶滅危機に瀕しているクロツラヘラサギをはじめ、数万羽の渡り鳥が生息している。
園内には多くの鳥観察台があり、その中で最も人気があるのは「翩影軒」である。木製の小屋の窓は鳥がよく訪れる三つの湿地に面している。猛暑の夏の日には、小屋ではバードウォッチャーにシェルターを提供している。
この公園は、鳥や鳥が好きな人々の楽園であるだけでなく、学生のための自然科学の開放的な教室でもある。さまざまな学校や団体によって、多様な講義やワークショップがよく開催されている。
公園は無料で開放されているが、予約する必要がある。1日に200人のみ入場可能で、微信(WeChat)アカウント「華僑城湿地」から予約できる。
内伶仃福田自然保護区
内伶仃福田自然保護区で、ウミネコの群れが休んでいる
撮影:ワン・ハオラン
内伶仃福田自然保護区は、深圳市で最も知られていない秘密の庭園かもしれない。昔からここに暮らしている市民でさえ、福田区に国家レベルの自然保護区があることを知らない人もいる。うれしいことに、最近、保護区の福田マングローブ林区の第一、第二魚池地区にある深圳マングローブ・鶏観察回廊が一般公開された。
33年の歴史を持つ内伶仃福田自然保護区は、内伶仃島と福田マングローブ林区の二つの部分によって構成されている。面積は367ヘクタールで、中国の都市中心部にある唯一かつ最小の国家レベルの自然保護区である。また、保護区は渡り鳥の越冬地でもあり、毎年10万羽以上の鳥が集まって来る。
二羽のクロツラヘラサギが内伶仃自然保護区で採餌している
撮影:ヤン・メイ
回廊に行くには、微信(WeChat)のミニプログラム「内伶仃福田自然保護区」から予約しておかなければならい。しかし、入場の予約は容易なことではない。入場予約は1日40件しか受け付けておらず、待ち時間は通常1週間以上になる。
保護区のオープンエリアの端にある水上展望デッキは保護区の見どころである。右側には深圳湾、左側には香港の海岸線が広がり、バードウォッチングや観光に最適な場所である。保護区のすべての展望デッキが木製の通路で繋がれ、陸から海に向かって伸びているものもある。